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1.はじめに   2.どうして年を取ると歯が少なくなるだろう  3.むし歯ってなんだろう   4.むし歯になりやすい人、なりにくい人
5.歯周病ってなんだろう   6.歯周病の治療と定期健診   7.歯周病になりやすい人、なりにくい人   8.歯を守るための歯科医院の利用の仕方

     7.歯周病になりやすい人、なりにくい人

図6-1と図6-2を見てください。それぞれ何歳だと思いますか?(答えは一番最後)歯周病もむし歯と同じようになりやすい人、なりにくい人がおられます。むし歯と違うところは、歯周病には体質でなりやすい人がおられることです。でも、若い頃から予防しておけばひどくなることはありませんのでご安心ください。

 

●図6-1
●図6-2
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体質に関係すること


一般に見られる歯周炎は、40歳前後から始まって治療を全く受けなければ10年、20年かけて少しずつ進行します。「歯周病って何だろう」で外国の疫学研究を紹介しましたが、10人のうち一人くらいの割合で歯周炎の進行が非常に速い人がいることがわかっています。そのような体質の人は、20歳前後から始まって急速に進行します。

●図6-3

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図6-3は当時21歳の女性です。奥歯のレントゲン写真を見れば、すでに歯周炎が始まっていて、歯を支える骨が溶け始めていることがわかります。図6-4は彼女の母親のお口の中の様子とレントゲン写真です。まだ46歳ですが、すでに歯周炎で歯を7本も失っています。

●図6-4

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皆さんは、自分は歯周炎が進行しやすい体質かどうか知りたいですね。海外では、遺伝的な要因を調べる検査が始まっている国もありますが、まだ日本では一般的ではありません。ではどうして調べるのでしょうか?ご自分の両親の様子を思い浮かべてください。早くから歯周炎で歯が抜けて義歯(入れ歯)のお世話になっていればその体質が遺伝している可能性があるので要注意です。また、皆さんの中に不幸にも早くして歯周炎で多くの歯を失ってしまった方がおられたら、子供さん達に早めに健診を受けさせてあげてください。

 

●歯周炎で歯を失わないために

たとえ体質的に歯周炎の進行が速い人でも、若い頃から気をつけておけば心配することはありません。先の21歳の女性もきちんと治療を受けて進行せずにすみました。理想的には定期的にかかりつけの歯科医院で健診を受けるのがよいのですが、せめて30歳、40歳、50歳のような節目には健診を受けましょう。

 

生活習慣に関係すること

歯周炎の進行と最も関係の深いのはタバコです。図6-5はタバコが歯周炎の進行に強く関係していることを示す研究結果です。オッズ比とは、その条件がない時に比べて何倍危険になるかを示します。重度の喫煙ではタバコを吸っていない人に比べて、4.75倍も歯周病の進行が速くなります。タバコは歯周炎の“最大の”危険因子です。

           ●図6-5

 

●タバコの影響

タバコを吸うとニコチンによる血管収縮作用などにより歯肉の色が悪くなります。図6-6は30歳代の男女の比較です。タバコによって歯肉の色がとても悪くなっています。歯肉の色が悪いだけでなく、歯肉が病的に硬くなってしまい初期の歯周病の徴候である出血がみられないため発見が遅れてしまいます。ヘビースモーカーは手遅れになる可能性が高いのです。

           ●図6-6

余談ですが、タバコによって色が悪くなるのは歯肉だけではありません。皮膚の老化にも影響します。顔色が悪くなり、シミ、しわが増え年齢よりもはるかに老けて見えるようになります。あなたの周りのタバコを吸っている人と吸っていない人の顔を比べてみればよくわかりますよ。
タバコのニコチンは、歯肉を回復させる細胞にも影響を与えます。その結果、せっかく歯周炎の治療を受けても治りが悪いことが多いのです。

 

●歯周炎で歯を失わないために

答えは、“禁煙”です。禁煙はいつ始めても遅すぎることはありません。早く禁煙すればするほど早く効果がでてきます。図6-7-1は喫煙中、図6-7-2は禁煙3年後の写真です。禁煙によって歯肉の色がきれいになって活気が戻っていることがわかります。
もちろん、禁煙すれば顔色もそれにつれてよくなります。一年一年若返るなんて素敵だと思いませんか。最近では、禁煙ガム、禁煙パッチなど禁煙しやすい環境が整ってきました。禁煙外来も増えてきました。是非この機会に禁煙に挑戦してみてください。きっとご家族から喜ばれますよ。

 

 ●図6-7-1
 ●図6-7-2

 

全身的な病気に関係すること

図6-5にもでていますが、糖尿病は体の抵抗力をなくしてしまうため、歯周炎の進行が速くなることがわかっています。もっとも、糖尿病と診断されてもきちんと治療を受けて、コントロールされていれば問題はありません。糖尿病の治療を受けなかったり、ご自身が糖尿病であることを知らなかったために治療されていない場合が問題です。
最近の研究によると、糖尿病の人が歯周病の治療を受けることで糖尿病の症状がよくなることが示されています。
その他、ストレスによって悪化するとも言われています。歯周炎で歯を失わないためには、信頼できる歯科医院で定期的に健診を受けることが最も重要です。

 

※ページトップの答え※  図1:50歳(女性;非喫煙者)、図2:80歳(女性;非喫煙者)

 

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