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1.はじめに   2.どうして年を取ると歯が少なくなるだろう  3.むし歯ってなんだろう   4.むし歯になりやすい人、なりにくい人
5.歯周病ってなんだろう   6.歯周病の治療と定期健診   7.歯周病になりやすい人、なりにくい人   8.歯を守るための歯科医院の利用の仕方

     3.むし歯ってなんだろう

「むし歯」と聞くと何を思い出しますか?「穴があいた」「しみる」「歯医者で削られる」と思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。でもよく考えてみると、健康な歯にある日突然穴があくことはありません。目に見えるむし歯になるまでには何ヶ月あるいは何年も時間がかかっているのです。
むし歯の学問が進歩することによって、むし歯で穴があくまでに歯の表面で何が起こっているかが、明らかになってきました。

 

歯の表面の様子

 
図3-1は歯の表面をイラストで表したものです。下の斜線の部分は歯のエナメル質を表しています。エナメル質はカルシウムイオン(Ca)やリン酸イオン(PO4)を主成分とする物質でできています。歯の表面にはプラーク(歯垢)がありその中には300から400種類の細菌が住んでいて、その中にむし歯を作る細菌もいます。プラークの表面は通常唾液で覆われています。

 ●図3-1

飲食した時にプラークの中では何がおこっているのでしょう

 
図3-1のように普通は唾液によってプラークの中は中性(pH7.0前後)に保たれています。
しかし、糖分を含む食べ物を食べたり飲んだりすると、プラーク中のむし歯菌が糖分を分解して酸をつくります(図3-2)。

 ●図3-2
 

 
カルシウムイオンやリン酸イオンは酸に弱いので一部がプラーク中に溶けだします。このことを「脱灰(だっかい)」と呼んでいます。脱灰は、朝食、昼食、夕食の3度の食事以外に、おやつを食べたりジュースやスポーツドリンクなど糖分を含む飲み物を飲んだ時にもおこっています。
食べ終わって時間がたつと、唾液のはたらきによって徐々に酸が中和されます(図3-3)。

 ●図3-3
 

 
さらに時間がたつとプラークの中は中性に戻ります。唾液にはカルシウムイオンやリン酸イオンが豊富に含まれていて、中性になると歯の成分が再び戻ります。このことを「再石灰化(さいせっかいか)」と呼んでいます(図3-4)。

 ●図3-4

ステファンカーブ

今まで見てきたプラーク中のpHの変化を表したグラフをステファンカーブと言います(図3-5)。このグラフでは赤く塗られているところは「脱灰」を、水色に塗られているところは「再石灰化」を表しています。

●図3-5

脱灰した歯:初期う蝕

脱灰と再石灰化のバランスが保たれているとむし歯ができることはありません。しかし、脱灰の時間が再石灰化の時間よりも長くなると歯の表面にむし歯ができてきます。
図3-6、3-7、3-8は小学校5年生の女の子です。歯磨きの習慣が悪くプラークが多量に残っています。歯科医院でプラークを取り除くと歯の表面が白くなってむし歯が始まっていることがわかります。
歯の表面が白くなっていますが、まだ穴はあいていません。このような状態を「初期う蝕」と呼んでいます。

 ●図3-6
 ●図3-7
 ●図3-8

初期う蝕の再石灰化

 
まだ穴があいていない状態なら、歯磨き習慣、飲食の習慣を改善したり、フッ素を上手に利用することで、再石灰化させることができます。
図3-9は3週間後の写真です。図3-8で白くなっていたところが正常な歯の色に戻っているのがわかります。
歯の表面でおこっている脱灰と再石灰化のバランスを考えることでむし歯を防ぐことができる時代になりました。

 ●図3-9

●(コラム)唾液のはたらき ●

食べ物を消化したり、粘膜を守るはたらきの他

浄化作用:糖分やむし歯菌がつくった酸を洗い流します

緩衝(かんしょう)作用:むし歯菌がつくった酸を中和します

再石灰化作用:唾液中のカルシウムイオンやリン酸イオンを歯に再沈着させます

 

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